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<ドクダミ>について

 先日行われた定例会「野守は見ずや 名柄の遊猟(みかり)」では、超有名な某生薬が全く説明も解説もなされていませんでした。どうやら調べた木簡の中には書かれていない様子。古くから日本に自生しているにも関わらず、木簡に記述が無いってことは・・・日本全国どこにでも生えていて、やり取りしなくとも容易に手に入った生薬なのかも知れない!って所に行き当たりました。その一つを今日はお話したいと思います。

 小さな頃、車が来ない路地裏が子供たちのメインストリートで、今時分の季節になると
その路地裏の溝や湿った場所に、真っ白で十字架のようなお花が沢山咲いていました。四枚の花びら(本当はホウ)の中心には黄色いシベ(本当はこれが花の集合体)は、子供心にも美しく映ったものです。しかし、その花を手で千切ろうものなら、周囲の大人たちが異口同音に「あかん!それ千切ったら臭いからやめときや!」と言いました。私は構わず千切っては花束にして、その匂いも楽しみましたが、周囲は異様な顔つきで遠巻きに見るばかり。どうやらこの独特の香りには好き嫌いがあって、「好き」だと言う人は圧倒的に少数だと言うことが身を持って体験しました。その植物が【ドクダミ】で、生薬では<十薬:じゅうやく>と呼ばれています。

 ドクダミ・・・大和本草(やまとほんぞう)には次のように掲載されています。私が訳したので細かい間違いがあるやも知れませんがご了承下さい。「?菜(しゅうさい)はドクダミ、又は十薬とも言う。甚だ臭いが悪く、家の庭に植えれば茂り過ぎてしまい、後で抜こうとしても抜きにくい。駿州(すんしゅう:静岡)甲州(こうしゅう:山梨)の山中に住む農民は、ドクダミの根を掘り上げて飯の上に置き、蒸して食べれば甘い味がすると言う。本草(網目?)にも柔滑菜類(中国では、若く柔らかい茎を蔬菜とした)に掲載されている。しかし、日本人のほとんどは(これを)食べず、野菜とは思っていない。また少し毒があると言う。日本の馬医(ばい)がこれを馬に用いて飼うと、十種類の薬の効能があるとわかり、十薬と名をつけたと言う。」

 先日、「ベトナムの留学生がドクダミを千切ってそのまま口に入れて食べたのには、非常に驚いた」と、笑いネコさんが話してくれました。ベトナムでは生でサラダに入れるそうで、日本のレタスやキュウリのような物らしいです。そう言えば、ベトナム料理の生春巻きに入ってたりしますので、不思議ではないのですが・・・。前出の「庭に植えれば茂り過ぎてしまい、後で抜こうとしても抜きにくい」ではありませんが、我が庭にも今が花盛りとばかりに、白い花が咲いています。どうせならお茶にしてやろうと、毎年開花するのを待って根っこごと引き抜きます。実は、この開花時期って言うのがミソでね。この頃のドクダミが一等薬効が強く、薬にするには良い時期なんです。綺麗に洗ったドクダミを、一握りずつ束にして2日間天日干しして、後は涼しい場所でカラカラになるまで干して3cmほどの長さに切り、中華鍋でさっと(短時間で)乾煎りして保存します。そうするとカビが出ないし香ばしくなります。が・・・一種類だけではどうも・・・と言う方が多いので、玄米やハトムギなどを補って飲むのをお勧めします。注意点ですが、長時間煎じたり炒ったりすると、タール成分が出るので短時間でやって下さいね。

 春先の新芽は天ぷらにすると、あの苦味と香りが和らぎ美味しいですが、花が咲く頃になると苦味と香りが増すので、今頃の葉茎は食べない方が良いと経験者は語ります。(笑)

<効能>便秘、腫れ物、出来物、水虫、利尿、蓄膿、高血圧などに利あり。
<生の葉>葉緑素が含まれていて、傷の直りを早くする作用があります。
<乾燥葉>抗菌作用があるデカノイルアセトアルデヒドがメチルノニルケトンに変化して
抗菌作用が消えてしまうが、解毒作用や炎症を抑える作用、毛細血管を強くさせる作用があります。また、乾燥した葉をお風呂に入れると、あせもや湿疹、肌荒れに効き目があるので、夏には最高のお風呂になります。

【馬医:めい】律令制で、左右馬寮(めりょう)の官馬の世話などをした役。うまくすしとも言う。
【馬寮:めりょう】律令制で、官馬の飼養・調習や馬具のことを扱い、また、諸国の御牧(みまき)の馬をつかさどった役所。左右に分かれ、それぞれ四等官のほか、馬医(ばい)・馬部(めぶ)・使部(しぶ)などの職員が置かれた。うまのつかさ。うまづかさ。まりょう。


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資料

「わが国の馬医これを馬に用いると、十種の薬の効能があるので十薬(じゅうやく)と言う」と、1708年の大和本草(やまとほんぞう)に書かれ高血圧予防に煎じたドクダミ茶を飲むことがみなおされているようである。ています。江戸時代の「大和本草(やまとほんぞう)」(貝原益軒(かいばら えきけん)1709年)には、「?菜(しゅうさい)、ドクダミト云又十薬トモ云、甚臭アシシ、家園ニウフレハ繁茂シテ後ハ除キガタシ、駿州甲州ノ山中ノ村民ドクダミノ根ヲホリ飯ノ上ニオキ、ムシテ食ス味甘シト云、本草ニモ柔滑菜類ニノセタリ、サレトモ本邦ノ人アマネク食ハス菜トスヘカラス。且小毒有リト云、和流ノ馬医之ヲ用ヒ馬ニ飼フ、十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云」とあり、「多くの薬効が中国の薬学書「名医別録(めいいべつろく)」(陶弘景 著、502年)には、「?(しゅう)」の原名で収載され、「解毒に効果があり、小便を通じさせる。」とあり、一名「魚腥草(ギョセイソウ)(イシンツァオ)」と記されています。李時珍は「その葉に魚腥の気があるところから俗に魚腥草と呼ぶ」といっています(生魚の臭みがあるという意味)。蘇敬は「?菜は湿地、山谷の陰処に生じ、また能く蔓生する。葉は蕎麦に似て肥え、茎は紫赤色だ。」といい、韓保昇も、「茎、葉いずれも紫赤色で、英(はな)に臭気がある。」といっています。あるので十薬と云う」ということです。 日本では十薬といって、利尿剤として淋病、尿道炎、粘膜の炎症、食欲増進、整腸、便通、高血圧予防、蓄膿症に全草を煎服ました。腫れ物には葉をあぶって患部に塗布し、蓄膿症には生の葉を揉んで鼻の孔に差し込む、とあります。<1>また、痔、腫れ物、腰痛、冷え性などに生の葉を貼るか温剤としたようです<2>。昔は、生れたばかりの乳児に生のしぼり汁を飲ませたり、妊婦にドクダミ茶を飲ませたりする習慣がありました。ドクダミは数百年を超える利用実績があり、淘汰されずに残っている薬草のひとつですベトナムでは蔬菜(そさい)(あおもの)として食材となったようです。上記の「大和本草」には、根茎の部分をご飯と共に炊いたとあり、「中国では、若く柔らかい茎を蔬菜とした。

生の葉には、葉緑素が含まれていて、傷の直りを早くする作用があります。
乾燥させると、抗菌作用があるデカノイルアセトアルデヒドがメチルノニルケトンに変化して
抗菌作用が消えてしまうが、解毒作用や炎症を抑える作用、毛細血管を強くさせる作用がある
クエルシトリンとイソクエルシトリンが増します。

開花の時期がドクダミの成分が一番強くなる。

煎じるやかんや鍋は、鉄や銅が出ていないものを利用します。乾燥したドクダミを細かく刻み、きれいなフライパンなどで中火にかけ少し焦げ目が付く程度に炒ります。やかんにドクダミと水を入れて、弱〜中火で半量になるまで加熱してから、葉を漉します。作ったドクダミ茶、煎じたその日に飲みきるようにします。

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